送りつけ商法

Ｑ.
私の勤める会社に、半年前から情報誌が送付されてくるようになりました。購読の申込はしておらず、不審に思いましたが、情報誌はそのまま保管し、その他は何の対応もとりませんでした。しかし、最近になって情報誌の発行元から、今まで送付された分について請求書が送られてきました。代金を支払わなければいけないのでしょうか？

Ａ.
ご質問のトラブルは「送りつけ商法」と呼ばれるものに該当し、原則代金を支払う必要はありません。

「送りつけ商法」とは、注文していない商品を一方的に送りつけ、その商品を受け取った相手に代金を一方的に請求する商法です。しかし、商品を受け取ったとしても、売買契約や定期購読の契約が成立するこありませんので、相手方が何と言おうと請求に応じる必要はありません。

この「送りつけ商法」の対処法は、①商品を送り返す。②商品の引き取りを請求する。③商品を受け取ってから１４日間保管し処分する。以上、いずれかにより、代金を支払う必要がないことが特定商取引法５９条により定められています。さらに、②の商品の引き取りを請求した場合、相手方が通知を受け取ってから７日が経過しても商品を引き取らなかった場合、その商品を処分しても問題ありません。請求書がしつこく送られてくる場合は、受領拒否をすればよいでしょう。

「送りつけ商法」の対処法で重要なのは、商品をすぐに使用・処分せず、状況に応じて適切な対応をとる必要があります。